九州日仏学館について

1975年の開校以来、福岡の日仏学館は、フランスと九州の架け橋としてその役割を担い続けています。国内でもとりわけ魅力あるこの地で(!)、さまざまな人々やパートナーと、深い友好関係を築いてきました。そしてフランス語教育の分野でも、優れた基盤を構築しています。熱心な教師陣は、受講生の上達を温かくも全力でサポート。快適かつ使いやすい館内、定期的な授業のアップデートやセミナー・アトリエの提供等あらゆる年代やニーズに対応しています。来館が難しい場合でも、オンラインにて参加が可能です。

メディアテークと年間通じて企画される文化イベントも見逃せません。作家との交流や講演・討論会、コンサートや映画、展覧会、試食会…これらのイベントは、語学学習の幅を広げ、文化的な視野を広げるのに大いに役立ちます。

九州日仏学館、一言でいえば、皆さまの成功に貢献する、笑顔の絶えないチームです!



九州日仏学館、半世紀にわたる日仏対話の歩み

九州日仏学館の創設初期を知る貴重な証言として、当時この施設で活躍された橋本政子さま、藤島美哉さま、また福岡日仏協会会長の高藤冬武さま、そのご夫人であり福岡大学名誉教授でもあるエレーヌ・ド・グロートさまのご協力を得て、設立の経緯をたどることができました。直接お話を伺うことのできなかったすべての声も、かつての活動に刻まれた記憶を通じて確かに今に息づいており、その記録は学館の歴史を紐解く我々の探索を豊かにしてくれています。

 

福岡、1975年から2025

情熱と文化外交の間に共有された高揚から生まれた九州日仏学館は、今年、日仏間の対話に奉仕して五十年という節目を祝います。

 

活発なシネクラブから…

1970年代半ば、九州大学でフランス語講師を務めていた若きクリスチャン・トナニ氏は、教員・学生・市民を結ぶフランス文化の発信の場として活発にシネクラブを主宰していました。この活動の高まりの中から、日常でフランスを体感できる場を福岡につくりたいという考えが生まれます。

その可能性を見出した在日フランス大使館は、制度的・後援的な支援を提供し、やがて誕生することになる文化センターの設立を後押ししました。

 

…九州日仏学館の誕生へ

197412月、教授、作家、地域の有識者、そして福岡日仏協会の主要メンバーらが参加し、日仏両国の協力による推進委員会が発足します。その目的は、教育の場を創ること。

そして1975年、クリスチャン・トナニ氏の指導のもと、九州日仏学館が開館しました。

 

創立期の熱意 

創立当初の九州日仏学館は、旧裁縫学校・ミッシェル・デザイン・スクールの一角に入居し、開館からしばらくの間は、質素ながらも温かい雰囲気に包まれた空間で活動を続けていました。

1980年代に入ると、講演会、展覧会、シンポジウム、コンサート、そしてさまざまな芸術的企画が次々と開催され、学館は次第に九州の文化的生活に欠かせない存在として定着していきました。

その後、いくつかの移転を経て、2002年から大名地区に落ち着き、カステラの老舗企業・福砂屋 の所有する粋な建物の中で活動を続けています。この福砂屋の変わらぬ支援は、今日に至るまで学館の活動を支えています。

志ある人々の冒険の途中

当初から、意欲ある人々が九州日仏学館の活気を形づくってきました。現地で採用された人々は、運営、広報、文化活動の企画を担い、その献身がこの学館の精神を紡いできました。

これら献身的な人々とともに、フランス外務省から派遣された歴代の館長たち――詩人ジャン・ペロール氏や作家ミッシェル・ルイヨ氏など――が、それぞれの戦略的な構想と感性をもって学館に息吹を与えました。誰もがそれぞれの方法で、この場所を出会いと対話の空間へと育て上げていきました。

 

世界へと開かれた持続的な歩み

1982年、九州日仏学館は、福岡市とボルドー市の姉妹都市提携において重要な役割を果たし、それは、文化と学術の分野で豊かに発展していく交流の礎となりました。

昨日から今日へ、これまでの年月を通じて、九州日仏学館は多くの地域の方々の支援に支えられて歩んできました。中でも、長年の後援者であり、福岡初代フランス名誉領事を務めた末永直行氏の存在は欠かすことのできないものでした。そのような支えのもと、学館は翼を広げ、フランスの思想・芸術・社会を代表する人物たちを数多く迎えてきました。ミッシェル・フーコー、ナタリー・バイ、ジャック・シラク、ドミニク・ド・ヴィルパン、ダニエル・ミッテラン、ジャック・シャバン=デルマス、アラン・ジュペ、エマニュエル・トッド、ドミニク・メダ、エドゥアール・ルイ、イヴァン・ジャブロンカ――そのほかにも多くの方々がこの場所を訪れました。これらの出会いの一つひとつが、現代フランスと日本との対話をさらに豊かにし、深めてきたのです。

九州日仏学館における語学教育の成功は、一度として絶えることがありませんでした。1975年の創立以来、3万人を超える受講生がこの学館の扉をくぐり、フランス語への愛情を胸に、その学びの豊かさと奥深さをともに分かち合ってきました。情熱あふれる講師陣による指導のもとで伝えられているのは、単なる言語としてのフランス語ではなく、真のフランス的な生き方そのものです。言葉の優雅さ、思考する喜び、文化への探求心、そして、心を開く姿勢と対話を楽しむ精神。九州日仏学館は、まさにそれらを日々受け継ぎ、育み続けているのです。

このように、授業を重ね、世代を超えて受け継がれる中で、フランス語は福岡において、人と人とを結び、永続する友情と多大な発見をもたらす交流の言葉であり続けています。

 

生き続ける遺産、そして未来へのまなざし

九州日仏学館は、半世紀にわたり、好奇心、創造、そして交流を礎として築かれた日仏対話の活力を体現してきました。情熱をもって歩みを続けるスタッフの力、そして信頼を寄せてくださる多くのパートナーの支えにより、この学館は年を重ねるごとに、両国の友情を息づかせてきたのです。この五十周年という節目は、九州に根ざした長い歴史を讃えると同時に、その絆と協力を新たにし、さらなる形で発展させる機会でもあります。変化の速度が増し、世界の輪郭が描き変えられていく今、私たちに求められているのは、大胆に変革へ挑む勇気と、共有された未来の確信のもとで、この関係の意味を見出し続けることなのです。

アンスティチュ・フランセ日本・理事長 マチュー・フルネ