アンスティチュ・フランセ » フォーカス » デザイナーの渡辺祐氏が第2回「デザイン賞」受賞
渡辺氏は、広告会社入社後に、社会課題とクリエーティビティーの関係に興味を抱き、ロンドンのCentral Saint Martins MA Material Futuresに留学。デザインを通して、マテリアル、サステナビリティーを軸にした日本の伝統工芸の研究を行いました。問題解決と未来視点の両面からモノの価値を発見し、適切に変換して社会に発信することで、人・文化・自然・地球に貢献することを目指しています。
渡辺氏の受賞プロジェクトは、日本の伝統工芸である漆と、箔技術を中心としたフランスのシャンデリア工芸に共通する精神性や技術を融合し、両文化の価値を再発見するコンテンポラリー照明制作のリサーチプロジェクトです。
渡辺氏はパリのモビリエ・ナショナルで約一ヶ月間のレジデンスを行います。モビリエ・ナショナルの創造・修復工房は、その卓越したサヴォアフェール(匠の技)を継承し続けており、公共建築物の家具や装飾を管理するアトリエ・ド・ルシェルシュ・エ・ド・クレアシオン(研究・創造工房)は、最先端のイノベーションを誇るフランスデザインの象徴を目指しています。渡辺氏はこれらの工房で、職人や機織職人たちのサポートを得ることができます。